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こんばんは。
四国中央市の窪田歯科医院、窪田佑輔です。

以前、歯周病がどのように起きるのかを紹介しました。

今日は歯周病の治療について紹介いたします。
歯周病の治療は、

細菌をきれいに取り除いてきれいな環境を作る

ということがメインになります。

治療内容は大きく3つの内容に分けられます。


まずはスケーリングと言われる処置

これは歯茎付近についた汚れや歯石を専用の道具を用いて除去する方法です。
いわゆる「歯石とり」です

「成人の8割は歯周病になっている」と言われています。
したがって治療に来ている方(虫歯治療だとしても)のほとんどに必要な処置と言えます。



次はSRP(スケーリング・ルートプレーニング)

これは中程度の歯周病の形に行う処置です。

歯周病が進行してくると歯と歯茎の境目の歯周ポケットが深くなってきます。
当然、汚れや歯石も歯周ポケットの奥深くについてきます。
あまり深いところの汚れは、さっきのスケーリングではとりきれなくなってきます。

SRPはこの歯茎の奥深くの汚れや歯石を取り除く処置です。

イメージとしては
見える部分の歯石や汚れをとるのはスケーリング
歯茎の中、見えない部分の歯石や汚れを取るのがSRP
と言った感じでしょうか。

perio2のコピー


大きな違いとしては麻酔をして行います。
一気にまとめてはできないので、複数回に分けて行います

回数がかかるのでちょっと手間ですが、歯周病が進んできた方にはとても大切な処置です。



最後は歯周外科

SRPをしても実は完璧に歯石や汚れは取れません。
歯周病が進んでいて、より完璧にきれいにしないといけない場合、外科的に歯茎を切開して、歯茎の中を見えるようにして、再度SRPを行います。きれいになったら歯茎は元どおりに縫合して終了、というやり方です。
この際に歯茎の形を整形したりすることもあります。

かなり歯周病が進んでいる人が対象ですが、他の2つと比べるとハードルの高い治療になります。


全ての処置に共通するのは、歯石や汚れといった、歯周病を悪化する要因を取り除いて環境をよくするということです。
ここで注目したいのは、

歯茎そのものを治すわけではない

ということです。
歯周病は初期の段階でしたら、元の健康な状態に戻りますが、進行して歯茎が痩せてしまうと、元にの状態には戻せません。

歯周病は進んでしまうと治らない病気で、実は治療としては進行を食い止めるので精一杯なのです。

それだけに予防が一番の対策と言えます。
私がいつも「定期検診を受けましょう」と言っている理由の一つがまさにこれなのです。

「治療で治っているわけではない」ということを考えると、予防の大切さが分かりますね。
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2021.07.12 Mon l 歯周病 l top