fc2ブログ
こんばんは。
四国中央市の窪田歯科医院、窪田佑輔です。

先日紹介した、親知らずの話のパート2です。

親知らずの治療の話をしようと思います。
親知らずの治療法はずばり「抜歯」です。

基本的に親知らずの治療=抜く、となることがほとんどです。なぜかというと、親知らずはきちんと生えていないことがほとんどで、治療がしにくい、できないことが多いからです。無理やり治療したとしても、また悪くなる可能性も高いです。おまけに上下で噛み合っていない、歯としての役割を果たしていないことが多いので、となると治療するメリットがない、だったら「抜きましょう」となるわけです。

きちんと生えていて、上下で噛み合っている人の場合は例外ですが、残念ながらそんな人は滅多にいません。


親知らずの抜歯、実は上下で難易度が違います。

親知らずの抜歯といえば、痛い、腫れるというイメージを持っている方が多いですが、半分あたりで、半分はずれです。
実は上下で全然違います。上の親知らずの抜歯は全体的に難易度は低めです。他の歯よりも簡単なことが多く、研修医のちょうどいいトレーニングになるくらいです。ちなみに私も初めての抜歯が、後輩の上の親知らずでした。


大変なのは下の親知らずです。

下の親知らずが「痛い、腫れる」のイメージを体現しています。下の親知らずはまっすぐ生えている人はあまりいません。少し手前に傾いていたり、一部が歯茎の中に埋もれた状態になっていることが多いです。中には完全に横倒しになっていたり、歯茎の中に全部埋もれていたりすることもあります。こんな状態の歯を普通に抜くことはできません。

埋伏歯イメージ図



どうやって下の親知らずを抜くのか?

あんまり詳しく書くと、おっかない内容になりますので、簡単に(笑)
まず歯茎に埋もれていることについては、歯茎を切開して、歯を見えるような状態にしてあげます。親知らずが斜めや横になっていると、そのまままっすぐ抜くことはできません。手前の歯(第二大臼歯)に引っかかってしまうからです。ですので、引っかかっているところから、歯を削って切断し、パーツに分けて取り出していくようになります。
当然外科的な侵襲が大きくなるので、痛みや腫れも出やすくなる、というわけです。


腫れ
※本当は図とかイラストを載せたいんですが、ちょっと内容がアレなんで、割愛します。


普通の歯医者で日帰りでできるのか?

歯医者さんによってまちまちです。
抜歯してくれる医院もあれば、そうでない医院もあります。
当院では比較的簡単なケースは抜歯しています。しかし、難易度が高めだったり、患者さんが希望する場合には大きな病院の口腔外科に紹介しています。

基本的には局所麻酔で日帰りでできる処置になりますが、時々、全身麻酔下で入院して行うこともあるようです。


当院では若い人が多いからなのか、親知らずのトラブルも結構多い印象です。大変だけど、いつかやらないといけないし、、、やっかいな問題です。
関連記事
スポンサーサイト




2022.02.28 Mon l その他 l top