fc2ブログ
こんばんは。
四国中央市の窪田歯科医院、窪田佑輔です。

3月も終わり、いよいよ新年度が始まりますね!

桜も見ごろを迎えてきました。

今日はまた久しぶりのインプラント治療の紹介をしようと思います。
不幸にも多数の歯を失って部分入れ歯にしないといけない、日常の診療でよくある光景です。

ただ入れ歯には大きな欠点があります。

あんまり噛めないのです。

健康な歯があった頃と比較するとかむ力は約1/10になる、と言われています。

これは部分入れ歯が柔らかい歯茎に支えられているためです。

問題なく食べられているよ、という方も多いのですが、

実際には歯がなかった頃よりはまし、という程度だったり

不便さに慣れているだけだったりすることがほとんどです。

一定の機能低下は免れません。


それを解決する方法としてインプラントが挙げられますが、これもなかなかハードルが高いです。

部分入れ歯が必要な方は、2本3本、それ以上の歯を失っている状態です。

インプラントは一本30~40万円が相場です。

40万×○本、となると費用が高くなります。

また複数本のインプラントを入れるとなると、技術的な難しさも出てきます。

部分入れ歯では噛みにくいし、インプラントはお金がかかるし…

という場合に当院ではインプラントと義歯を組み合わせた治療法を導入しています!

その名も

Implant Assisted Removable Partial Denture

頭文字をとってIARPD

日本語にすると、インプラント支持型部分床義歯、と言えばいいのでしょうか。
(部分床義歯は部分入れ歯のことです)

入れ歯が噛みにくい原因としては支えている歯茎が柔らかいため、沈み込んでしまうことが挙げられます。

一方このIARPDはインプラントを入れた上に部分入れ歯を作って乗せるため、沈み込みを減らすことができます。

img031.jpgIARPDの臨床 デンタルダイアモンド社 より引用



そのため普通の部分入れ歯よりよく噛めるようになります

入れる本数も少なくて済むため、費用も安くなりますし(と言っても保険外ですが)、

歯茎の状態のいいところを選んでインプラントを入れられる、という利点もあります。


もう一つ大きなメリットは設計の自由度が高い、ということでしょうか。

インプラントは入れて終わりではありません。

もし他の歯が悪くなって抜歯になったとすると、今度はそこにもインプラントを入れるのか、という問題が浮上してきます。

さらに他の歯が悪くなったら…としているとたくさんのインプラントが必要になってしまいます。

IARPDの場合だと、義歯を作り直せば対応できることが多く、

もし追加でインプラントが必要になっても、その数は少なくて済みます。

他にもダメになる恐れのある歯が多い方に対応しやすい治療と言えます。


またもし介護が必要になった時にも管理がしやすく、ご高齢の方にも応用しやすいのではないか、とも考えています。


欠点としては結局は部分入れ歯なので、毎日外して洗う必要があることや、

部分入れ歯に強い負担がかかるので、割れたりかけたりしやすい、ということが挙げられます。



それでも多数の歯を失った方や部分入れ歯がどうしても使いづらいという方にとってはメリットの大きい治療だと思います。

インプラントをしたいけど費用を抑えたい、

部分入れ歯使っているけどもう少ししっかり噛めるようにしたい、

というお悩みをお持ちの方はご相談下さい
関連記事
スポンサーサイト




2018.03.28 Wed l インプラント l top