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こんばんは。
四国中央市の窪田歯科医院、窪田佑輔です。

11月に入り、すっかり秋も深まってきました。

もう今年もあと二月でおしまいですね、

いつも思いますが、早いものです。

今日は新兵器(?)を導入したので、その紹介をさせてください。
半調節性咬合器、その名も「プロター7」!!

プロター


咬合器っていうのは、上下バラバラの歯の模型を引っ付けて、

かみ合わせを診断したり、再現してかぶせ物などを作るときに使う道具です。

簡易式のものから、複雑なものまでいろいろな種類のものがありますが、

今回導入したのは最上級のクラスのものです

導入した目的ですが、「正確なかみ合わせの診断をするため」です。

ちょっとマニアックな話なんですが、世の中の人ほとんどのかみ合わせは、ずれてしまっています。

かめる位置と噛みたい位置にズレがあるのです。



どういうことかというと…

まず大きくお口を開けてみてください

そこからゆっくりお口を閉じていきましょう

上下の歯が当たる手前でストップです(ここまでが前半)

ここまでの動きは顎の関節とその周囲の筋肉が決定します。



さてここから閉じていくと上下の歯が軽く接触します

そこから最後までぎゅっと噛みこんでいって下さい(ここまでが後半)

前半の関節と筋肉の動きそのままで、後半の噛みこみまでできるのが理想的なかみ合わせなんですが、

これができる人はほとんどいません。

歯並びや歯の形態の問題で引っかかりが生じ、噛みこむときに前後左右に少しズレてしまうのです。

本当は顎の関節や筋肉の動きのまままっすぐ噛みたいけども、

歯並びや歯の形のせいで少しずらさないと噛みこめない


というのが正確かもしれません。



上下左右均等でずれなく噛める歯並びの人が世の中に何人いるのでしょうか?

ほとんどの人のかみ合わせがずれていると言ったのはこういうことです。
(ちなみに私も少しずれています)



さて、ずれてて問題なんでしょうか?

かみ合わせのズレによって生じる問題に顎関節症が挙げられます。

関節が無理な動きをするために痛くなるわけです。

他にもかみ合わせるときに一か所に力が集中することで、

そこの歯が傷んだり、虫歯などで治療した後、

そこだけが取れたり壊れたりすること
があります。

こちらは顎の関節の代わりに歯に無理がくるわけですね。



ただほとんどの人は問題なく生活できています。

それは顎や歯にかかるストレスが許容範囲内に収まっているからです。

ストレスが大きくなりすぎたり、ストレスの許容量が小さくなって、オーバーした時に上記のようなトラブルが起きるのです。

こういうときにこの咬合器の出番です。

かみ合わせのズレを見つけて調整したり、大きなブリッジを作るときや、

治療時に見るからにかみ合わせがおかしくなっている時に役立ちます。

このような機器を使って少しでも治療の質を高められるよう頑張っていきます!
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2018.11.07 Wed l その他 l top