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こんばんは。
四国中央市の窪田歯科医院、窪田佑輔です。

早いものでもうすぐ12月ですね。

もう一年の終わりに差し掛かりました。

今日はお母さんの歯周病と子供さんのメタボ、という意外な関係について紹介したいと思います。
歯周病についてここでは詳しく説明しませんが、

妊婦さんは歯周病になりやすい

という統計があります。


これは妊娠中のホルモンバランスの変化が原因と言われています。

具体的には女性ホルモンが多く分泌されます。

この女性ホルモンが歯周病菌の餌になり、細菌が増殖してしまうことが原因と考えられています。



妊婦さんが歯周病にかかると、お腹の中の赤ちゃんも影響を受けます。

細菌が作る毒素によって、

早産、低体重出産のリスクが上がってしまうのです。


そのリスクは

飲酒やタバコの7倍

と言われています。


スクリーンショット 当院講演用資料より




妊娠中はお酒やタバコを控えるお母さんが多いと思いますが、

歯周病は赤ちゃんにとってもっと危険なものなのです。

妊婦検診で歯科の検診も受けましょう、というのはここからきているわけです。



さて低体重出産についてですが、昔は小さく産んで大きく育てるのがいい、と言われてきたそうです。

実は近年、これはよくないことがわかってきました。

早産、低体重で生まれてくるということは、

お母さんのお腹の中で必要な成長、成熟を遂げられないまま生まれてくる、ということです。


特に血管、膵臓、腎臓

これらが未成熟だと、

生まれた後の代謝機能にハンデを負ってしまうことになります。

その結果として、

高血圧、糖尿病、腎不全、

といった生活習慣病に将来かかりやすくなるそうです。


いわゆる

メタボリックシンドローム

と言われるものです。

お母さんの歯周病が子供さんの将来のメタボの原因になってしまうかもしれないということです。



ただ歯周病さえ注意していればいいわけではありません。

元気で生まれてきても、あとの生活習慣が乱れていては意味がありませんし、

妊娠中の他の体調の問題で早産になってしまうこともあるでしょう。


それでも赤ちゃんが少しでも元気で生まれてきてくれるためにも、

妊娠中の歯周病対策は欠かさないようにしましょう。
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2019.11.27 Wed l 歯周病 l top